手が回らない!で諦めてませんか? 始めるシリーズ⑤

駅などに設置されている大型のデジタルサイネージにはテレビコマーシャルに匹敵するような綺麗な動画が流され、デジタルサイネージの魅力をアピールしているとともに、サイネージを導入したい意欲に駆られるかもしれないが、実際に店舗などに設置してあるサイネージでは、ほぼポスターと変わらないものが多く、両者のギャップは非常に大きい。
JR東日本のトレインチャンネルでも、最初の頃はオリジナルコンテンツを工夫していたが、最近は8割方がテレビコマーシャルのような別動画の流用であるという話も耳にする。テレビコマーシャルが立派な映像を流しているのは制作にお金をかけているからだとすると、予算が無いところで魅力的なデジタルサイネージは無理なのだろうか?

こんな疑問を乗り越えるために、始めるシリーズ②ではコンテンツ再利用の契約条項のことや、始めるシリーズ④では売場に近いところでもコンテンツ作成をすることを提案した。つまりお店の中の非常に限られたスタッフにサイネージの企画・制作・運営を押し付けることは無理難題であって、サイネージ導入の話が持ち上がったとしても、当事者はその大変さを察するから導入に二の足を踏むということもあるだろう。実際に数年前にスタンドアロンのデジタルサイネージを導入したものの、コンテンツの入れ替えはできず、効果も有るのか無いのかわからず、そのうちにハードウェアが不調になって、デジタルサイネージを撤去してしまったというところも結構多い。だから導入後の運用面の面倒を見てもらえるようにならないと、巷での広範なデジタルサイネージ普及は起こらないだろう。

 

幸いなことにネット・クラウドの時代になったので、しばしばお店に足を運ばなくても、離れた会社からのサービスとして上記のような面倒見はできるようになっている。そもそも動画であれ印刷物であれ、それらが企画・制作されているプロの世界ではとっくの昔にネット利用がされていて、消費者にメッセージを提示する広告や販促の段階のネット化が遅れていたのが、やっと全体がネットでつながるようになりつつある。これはすでにスマホやタブレットを日常使っている人からすると、エッ!というほど前時代的に思われるかもしれないが、こんな時代錯誤が起こるのはネット経由で広告・販促のお手伝いをする業者があまりにも少なかったからだ。いいかえるとこれからネット・クラウドの活用で、今まで手が回らなかった少人数のお店でもデジタルサイネージの運用が可能になると思っていただきたい。

 

お店がデジタルサイネージ活用に関してやりたいことの代行というのは、いわゆるアウトソーシングにあたり、毎月いくらかの費用はかかるものの、今まで発注していた広告・販促物の見直しや、社内でのそれらに関る内部コスト、今までできなかったことが解決できるメリットなどを総合的に判断すれば、新しいデジタルサイネージは決して余計に費用がかかるものでもないはずだ。むしろ出費が抑えられるように、社内の担当は何をして、どこを外注するのかを上手に切り分けることが重要であって、そういった相談にも乗ってくれるところに、運用面のアウトソーシングをするのがキモになるだろう。

 

数年前のデジタルサイネージ導入は、とりあえず入れてから考える、という面が強かったように思うが、これからは商品サイクルに合わせた年間の目標を定めて、コンテンツの追加・更新という運用を含めた月次計画をたてて、それを社内担当・アウトソーシングの両者が相談しながら分担して進めていくことで、広告・販促の届かなかったところを埋めていくことができる。導入の規模として考えると、電光看板(参考)でも毎月のリース料がかかっているだろうから、何店舗かがまとまるのであれば、その発展的リプレースとして、ネット集中管理のデジタルサイネージのアウトソーシングが割にあうのではないか。

絵に力を! 始めるシリーズ④

そば屋やうどん屋の前にある看板で時々見かけるものに、どんぶりから湯気が立っている造形物がある。印刷物でも写真撮影の際にはおいしそうに見せるために様々な工夫をしているし、すでに撮影された写真に湯気を合成するための「湯気」だけの素材写真が売られていたりもする。動画にも後から湯気を追加する方法もある。湯気があったらそばの注文が何杯増えるのかという計算づくではなく、食べたい気分を演出するものである。

食べ物をおいしそうに撮影することを「シズル感を出す」といい、シズル(sizzel)とはステーキを焼くジュージューという音からきていて、肉そのものではなく「音」や脂の焼ける雰囲気という演出が重要なことをあらわしている。つまり撮影からコンテンツ制作に至る過程では、こういった演出テクニックを駆使していて、その結果が消費者が目にする実際の宣伝物の表現になっている。そもそも食品売場でも肉を新鮮に見せる専用の蛍光灯・LED灯などが使われているほどだ。

 

今はスマホのカメラでも綺麗な写真が撮れるようになって宣伝物にも使われているが、以前のカメラと同様に撮影用の照明器具などは必要になるし、撮影後の画像加工用に、前述の「湯気素材」とか、レタッチのソフトウェアが使われていて、気の利いた写真や映像に仕上げるのは、やはりプロの仕事になっている。

しかしカタログの表紙のような立派な印刷物を作るような特別な場合を除いては、すべての写真をプロのカメラマンに撮影してもらうわけにもいかない。なぜなら身近にあるデジタルサイネージというものは、日々のビジネスの助けとして、今売りたいものをフットワークを良く写真撮影して、使えるようにしたいからだ。そのために売場の裏側に小さな商品撮影ブースを置くところもある。

 

デジタルサイネージでも、紙のカタログであれば表紙に相当するスタート部分とかには、いつも固定のプロのシズル感あふれる写真・映像を使って、そこから先の個別商品の説明に関しては、スマホの写真が並んでいても違和感のないような全体のデザインをすれば、プロの絵作りと日常のフットワークを両立させることができる。

デジタルサイネージの運用の問題になるが、やはり売場に近いところの人がちょっとした撮影ができて、絵作りも理解するようになるのがスピーディーでスムースな展開になるだろう。幸いネット上にも写真の撮り方を簡単に解説しているサイトはいろいろあるから勉強できるし、実際にスマホ撮影でもしていると、そういうのを見るのが楽しくなってくると思う。

参考 : 写真撮影の勉強サイト

お店のカラーを出す 始めるシリーズ③

デジタルサイネージをLED看板の延長上にとらえると、あまりインパクトのないものになてしまうことを以前に書いた。しかし逆にカラーの画面を自由に使えるからといって、派手で目立つ刺激的な表現に走ったらパチンコ屋の看板みたいになってしまうだろう。

せっかくデジタルサイネージに投資したのだからなるべく多くの人を振り向かせたい気持ちはわかるが、お店の本当の良さや雰囲気とは異なる印象を抱かれてしまうと、情報伝達メディアとしては逆効果な使い方になってしまう。むしろ多彩な表現ができるデジタルサイネージだからこそ、お店が顧客にアピールしたいことを明確にしておかなければ、統一感のないデザインを産んでしまうことにもなる。

 

これは新たに何かを作らなければならない大変な作業なのではなく、すでに看板やインテリアや印刷物などの表現に使われている要素を再整理すれば、とりあえずのデジタルサイネージの発注において意図を伝えることはできる。一般にはデザインの「テイスト」といわれるようなもので、いわゆる「~らしい、~ぽい」ものがベースになり、中華ならこんな感じ、ビジネスホテルならこんな感じ、などの雰囲気の上に、さらにそういった分野の中で、お店がどのあたりにポジショニングするのか(高級とか、カジュアルとか、お手頃とか)、を明確にするものである。

 

この「テイスト」に基づいて、配色(背景や基調色、使わない色なども)や使用するフォントなどを絞り込んでいけば、次々に新たなサイネージあるいは他のメディアを作っていっても、お店としての統一感を出すことができる。またデザイナさんや制作する人とのコミュニケーションも円滑になるし、素材の使いまわしもできるようになって、制作のコストもスピードも上げられるようになる。そのお店の独自キャラクターを登場させるというのもテイストを明確にするのに役立つ。

 

逆に新たなコンテンツを制作する度に、これらデザインに関することを考えて、あれこれ試行錯誤するのは大変な作業になるし、しかも結果としての作品もバラバラになりかねない。最初からデザインポリシーやテイストを決めてかかれないにしても、世の中の常識と過去にやってきたことをベースに、これからどのようなサービスやお店づくりを目指すのかを考えて、年という単位で徐々にデザイン性を高めていくような、ビジネスの成長に合わせたデジタルサイネージ活用を考えたらいかがか。

サイネージをはじめる準備 その1

年の暮れに商店街を歩いていたら、はんこ屋の電光看板に目がとまった。ん?「暑中見舞い・年賀状うけたまわります」この寒さの中で「暑中見舞い」と言われてはポカン (´Д`)である。つまり一年中おなじ内容がまわっているのだな。

これでは毎日通る人は何も感じないだろう。事実私も今までこの文面には気づかなかったのだから。他に表示されているのは、扱い品目、電話番号、営業時間…などで、おもしろいことは一言も書かれていない。電光看板も毎月何千円かは払っているはずなのに、どこの店もおしなべてあまり特徴のない内容で、果たしてどんな効果を期待しているのかと考えてしまった。

 

それと比べてデジタルサイネージの表現力の豊富さをもってするならば、きっと役立つ看板にはなるはずなのだが、世の中ではまだ電光看板・電飾看板からデジタルサイネージへの転換はそれほど進んではいない。その理由は、お店の側が一体自分の仕事の何をアピールすればいいのかが判っていないので、デジタルサイネージに出すものを用意できないからなのではないかと思った。

言い換えると広告・宣伝をする動機が曖昧なままに電光看板などが導入されたということだろう。デジタルサイネージの販売も10年くらい前から行われてきたが、それが店の人には電光看板の置き換えくらいにしか思われなかったなら、魅力あるデジタルサイネージになるはずはない。これが現状だろう。

 

デジタルサイネージの本当のニーズとは、ビジネスをしている人が「どうしてもしなければならない」と考えていることを手助けすることで、最初にお店が今何を広告すべきかという動機をしっかり確認しないと企画は出来ない。これは難しいことではなく、冒頭の例であれば何月に暑中見舞い、何月に年賀状と、商機は昔から決まっているし、流通商品でも年間カレンダーに沿って仕入は決まっている。そういった昨年なり過去の資料をベースにすればよい。

そして、今年はどんな売る工夫をしようかと考える時にデジタルサイネージの出番もでてくることになる。

そのデジタルサイネージ、役に立ってますか?

街でデジタルサイネージを見ることが珍しくなくなりました。
手軽に導入できる仕組みではありますが、残念ながら何を目的としたコンテンツなのかわからない物もあります。

せっかく導入したデジタルサイネージの仕組みを効果的な運用に繋げるために、まずはデジタルサイネージのメリットとデメリットを理解し、デメリットをいかに払拭するかの工夫をさえてみましょう。

デジタルサイネージのメリット

従来の印刷物は掲示するスペースが必要です。スペースが豊富な場合は問題ありませんが、掲示物の破損や貼替え、部数の管理が必要となります。
デジタルサイネージは、それらの印刷物や情報に動きを付けて映像化しますので以下がメリットとなります。

  • 印刷物の余剰在庫置き場削減
  • 掲示スペース削減による美化
  • 動きを使った通行人へのアピール

デジタルサイネージのデメリット

サイネージコンテンツ全てが抱える問題が、時間的な問題です。通行人をターゲットに設置した場合、1画面に順番に情報を出すので、タイミングよく表示されない限り通行人の心を惹くことが出来ません。

また、ポスターと異なり、強制的に次のコンテンツに切り替わるため、視聴が遮断されます。視聴意欲を削がれた視聴者は離脱します。

次に情報量の問題です。
知りたい時に積極的に分かるまでじっくりと読む(=見る)印刷物やWebと異なり、一方的に情報を表示する(=見せる)デジタルサイネージは、離脱前に短時間で概要を伝える必要があります。紙に比べてディスプレイの解像度は低いので小さな文字は読みにくくなります。

そして、最後に利用者の頭を悩ませるのがコンテンツ制作の手間です。
動きを使った演出については動画制作のノウハウやムービー書き出し等の知識が必要なため、印刷物と異なりそう簡単に誰でも作ることができないのが現状です。

デジタルサイネージの課題まとめ

時間的な問題

  • 視聴者が見るタイミングに合わせられない
  • 読んでいる最中に次のコンテンツに切り替わってしまう

情報量の問題

  • 時間がないので読みきれない
  • 小さな文字は読みたくない

制作の問題

  • 印刷物のようにカンタンに作れない
  • サイネージシステムに合わせた仕様で書き出すのが難しい

デジタルサイネージの課題を解決したコンテンツを作るために

これらのデジタルサイネージの課題(デメリット)を少しでも解決するために、私たちサイネージネットワークでは、「視聴者目線」という基本設計でコンテンツを構成していきます。

時間的な問題を解決

  • 必要な情報だけで再設計
  • 最低限の時間配分で表示サイクルを効率化

情報量の問題を解決

  • ひと目で読める情報量

※遠くからでも読める文字サイズ

制作の問題を解決

  • 印刷物・高画質画像・動画等のデータを分解して再設計
  • 仕様に最適な動画形式を書き出し

これらの工夫により、あなたのデジタルサイネージはより効果的なコンテンツへと生まれ変わるはずです。
ご不明点や制作のご依頼は、是非サイネージコンテンツ制作に特化した私たちにご相談ください。

 

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展示会 イベント ブースの必需品になったデジタルサイネージ

モノからコトへ消費は変革しています。

 

動画と音で来場者の関心を惹きつけるデジタルサイネージは展示会、イベント、ブースの必需品となっています。

 

 

数秒でブース前を通り過ぎてしまう来場者に興味を持ってもらうには、視聴者目線のコンテンツ制作が成功の鍵となりつつあります。