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「2018年1月」の一覧を表示しています。

2018.1.31

pepper君が外国人観光客を免税ブースに案内 (高松で実証実験中)

株式会社ミヤプロは、香川県の『高松丸亀町スマート観光プラットホーム』実証実験において、NECネッツエスアイ株式会社をはじめとするロボットIoT利活用研究会メンバーの一員として、参加店舗のデジタルサイネージを含むコンテンツ作成と運用と、pepper君をお遍路さんの姿にしての商店街の宣伝や、外国人観光客を多言語対応によって「セルフ免税カウンター」に誘導するお仕事をしています。

 

この実証実験は2017年10月1日(日)より運用を開始したもので、経済産業省の「Iotを活用した新ビジネス創出事業」の一環として、外国人が使い慣れたモバイル決済の採用や、免税品の合計金額の自動計算などを商店街のカウンターにて集中処理しようというものです。
香川県は、2016年 楽天トラベル調べによるインバウンド人気上昇エリアランキング 第一位のエリアで、このような急激なインバウンド増加における課題となっている「免税手続き」の簡素化と「消費活性化」の解決を目指しています。これで各店舗の負担を減らしたり、観光客の周遊やショッピングの利便性向上ができれば、本格運用に移行することでしょう。(下記写真から香川経済レポート記事にリンク)

 

参加企業

NECネッツエスアイ株式会社
高松丸亀町商店街振興組合
株式会社ミヤプロ
日本ブランド政策株式会社
港産業株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
株式会社アバンアソシエイツ

 

ニュースリリース

香川県高松市丸亀町商店街においてインバウンド増加・消費活性化を目指す「高松スマート免税・観光プラットフォーム」の実証実験を開始

2018.1.26

情報の寿命について  コンテンツシリーズ①

以前JR山手線の新車両が車内の広告をすべてデジタルサイネージにして中吊り広告を止めるという話があった。中吊りはだいたい1週間程度で入れ替わるのだろう。中吊りを無くそうという話は、電車の運行中に紙を付けたり外したりする作業が不要になるからだったが、実際には中吊り広告は無くならなかった。現実としてはドア横の貼紙広告も残っているし、車体にラッピング広告をすることもあるように、人件費云々は広告代でまかなえる構造だから、中吊りの問題も作業負担が本当の問題ではないと思う。

中吊りでよく目につくのが雑誌広告で、これは発売日のあたりだけ必要なものだ。つまりメッセージの寿命は短い。広告のビジネスを拡大していこうとすると、中吊りの印刷や付け外し時間をカットして、紙では不可能な短期間の広告を開発していくことが狙いであったはずだ。
これはヨーロッパで駅や交通機関のデジタルサイネージが非常時の緊急誘導のインフラとして考えられた経緯からしても当然の考えで、究極のデジタルサイネージは放送のようにいつでも自由にメッセージが出せるようになることだと思う。これはネットの時代になったことで、電波の許認可などなくても、だれでも何処へでも情報発信できるのだから、紙の中吊りスペースの有効活用として、いずれデジタルサイネージ化する日は来るだろう。

 

交通機関の場合は鉄道会社系列広告代理店がメディアとしてデジタルサイネージを提供しているので、メディア利用料金のビジネスでしかないのだが、店舗や施設が自分で設置するデジタルサイネージは、自分のビジネスを助ける広告・宣伝・販促・案内・通知などに使われている。この分野も以前は紙や電波媒体を使っていたものを、もっとタイミングよく情報発信することが、デジタルサイネージ導入の理由になっている。つまり情報の差し替えを容易にできることがサイネージの最大の利点なのだが、それほどコンテンツが差し換えられているサイネージはなかなかお目にかかれないのが実情である。

食堂などで「冷やし中華はじめました」という貼紙やポスターが初夏に掲げられると、人の心は引っ張られる。掲げるタイミングは「ちょっと蒸し暑いな」というところだろうが、一体いつ取り外すのだろうか? こういう貼紙は食材の納入業者が持ち込んでくるので、次の新たな貼紙が来るまで前のが貼られているのではないだろうか?

だがデジタルサイネージもこういう状態を引き継いでいたのでは活用しているとは言い難い。紙のポスターでは不要になったものを外して来年にとっておくことはないだろうから、その場限りの情報発信になってしまうが、デジタルコンテンツなら1年経つとそれぞれの季節のコンテンツが積み重なっていって、来年はまたそれをモディファイして使いまわすことも可能なはずだ。そういうことで、年間通じて途切れない販促ができるようになるだろう。

 

ポスターや貼紙のマズイところは、もう期限切れになったキャンペーンのポスターが残っていたり、場合によっては何年か前の色褪せたポスターが掲げられていたりして、情報の寿命がなくなった後も外し忘れがちなところだ。外さなくても店に損害はないと思うかもしれないが、実は店の印象を悪くしているものなのだ。店回りの掃除や整理整頓をするのと同じように、お店の発する情報も賞味期限が切れていないかどうかを顧客目線でチェックする必要がある。

2018.1.23

保育のお手伝いをするpepperくん (レポート)

高松市の、「くにとう幼稚園」(学校法人国東学園)は2017年に人型ロボットPepperを導入。Pepperには家電店や通販でも入手できるコンシューマ向けと、プログラミングができる Pepper for Biz があり、この幼稚園は中四国で初のPepper for Biz の利用者で、Pepper君による園児の教育や園の催しの手伝いをこの1年ほどの間に積み重ねてこられた。

その導入以来の運用面やコンテンツ制作お手伝いをしているのがミヤプロさんです。ミヤプロはソフトバンクのロボアプリを開発する事業者ロボアプリパートナーの認定を取得されていて、くにとう幼稚園の要望に応えるには、どのようにPepper君を使えばよいのかという用途開発をされています。

 

Pepper君は園児たちの人気者で、園児たちに体操をさせたり、クイズをだしたり、英語を教えたりしています。これは時間外の延長保育にはもってこいで、慢性的に人手不足になりがちな保育士さんの助けにもなっています。

もうすぐ導入後1年になりますが、その間にPepper君が活躍した場面は、上記の①日頃の保育の補助、②入園式のあいさつや手伝い、③幼稚園説明会での案内や説明員、④バザーなどの行事での案内役、などで、こういった経験を経て幼稚園側からも、もっとこういうように使えたらというアイディアや要望が湧き上がるようになってきました。

 

これからは、Pepper君がさらに多くの園児たちと遊んだり、勉強ができるように、ミヤプロさんはIT開発に取り組んでおられます。このくにとう幼稚園での応用開発の積み重ねが先例となってPepper君を導入される幼稚園は広がるでしょうから、近い将来皆さんの町でも子どもたちがPepper君と遊ぶ姿が見れるようになるかもしれませんね。

 

問合せ先 株式会社ミヤプロ

 

2018.1.19

効果とは? 始めるシリーズ⑥

広告・宣伝・販促 似ているが少しづつ意味合いは異なるが、はっきり区別できないところも多くあり、デジタルサイネージでもこの3つの要素は混在している。
販促ではどれだけ売らなければならないか、という目標がはっきりしている。商品を仕入れた数と売価の関係は、需給の強弱で変わっていき、アウトレットのような売れ残りになると、原価でも捌いてしまわないと、逆に管理コストや廃棄コストがかかってしまう。これは現場の課題になっている。
宣伝というのは元々は「売り文句」のようなもので、商品を適切にうまく表現できるといいが、嘘や大げさな表現をすると、消費者の誤認を招き被害が発生する恐れがあるとして、法律で取り締まられてしまう。不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)その他宅地建物取引業法第32条、特定商取引に関する法律第12条、医薬品医療機器等法第66条などなど、誇大広告の規制がそれぞれの分野にある。これはどんなメディアを使おうとも共通したことだ。
広告とは紙や電波やネットなどの広告媒体を使って、商品について消費者に期待をいだかせたり、会社の社会的役割を認識してもらったりする。どういう対象にどういったメッセージを送るかという問題でマーケティングに近い。

デジタルサイネージの効果を考える上で、販促は非常にわかりやすい。株や相場のような値動きが不断にあるものでは、いちいち紙に書いて貼りだしていては間に合わない。それに似たことが販売の現場にもある場合、例えば商品在庫やホテルの空き室が残りどれだけだとか、タイムセールでどれだけ値下げをしているかのような、紙ではできなかったことがデジタルサイネージでは可能になる。

しかし売場の刻々の変化に応じて値段を決める仕組みは人が作っておかなければならないし、その設定の上手下手で売り切り出来るかどうかも決まるだろう。だからデジタルサイネージにタイムセールの告知をするデザインやキャッチコピー、写真などは事前によく考えて制作しておかねばならないが、そのグラフィックスのクオリティで効果が出るとかは言い難い。

 

つまり表現とタイミングとを組み合わせた使い方で効果が出るかどうかが決まるはずだ。デジタルサイネージは事前にいろんな表現・表示物・メッセージを仕込んでおけるので、どのタイミングでどういう表示をしたらいいのか、というところを現場で考えなけれならない。

例えば、夜には居酒屋だったりバ―の営業なのだが、昼間はランチを提供する場合は、店の表のスタンド広告にデジタルサイネージを使って時間帯でメニューを切り替えるようなことが行われている。看板の架け替えをしているといえる。ただこれだけで売上増進が期待できるのだろうか? さらに工夫をするとすると、昼のランチのお客さんに夜の営業を宣伝するとか、逆に夜のお客さんに昼の案内をするような、クロスセルを店内のサイネージで行うことが考えられる。そうすることで昼夜共に来てくれるお客さんが増えたかどうかを見るのが効果測定になるだろう。

 

店舗でも何らかの販促に関する仮説をたてて、サイネージで一定の時間帯に宣伝して、その効果をリアルタイムPOSの売上集計でチェックすれば、サイネージのどの部分が効果があったのか無かったのかというのが推測できる。

いいかえると来客数や売上げの増減をあらかじめ測っているところにデジタルサイネージをおけば、両者の関連が把握できるようになる。だから、試行錯誤を重ねてデジタルサイネージの上手な使い方が習得できて、効果があったかなといえる段階に到達するだろう。これはサイネージであれポスターであれアナウンスであれ、同じことのように思える。ダイエットをするには毎日体重を測ってカレンダーにつけることが重要で、意識するようになれば自然に体重コントロールができるのと似ている。

 

2018.1.12

手が回らない!で諦めてませんか? 始めるシリーズ⑤

駅などに設置されている大型のデジタルサイネージにはテレビコマーシャルに匹敵するような綺麗な動画が流され、デジタルサイネージの魅力をアピールしているとともに、サイネージを導入したい意欲に駆られるかもしれないが、実際に店舗などに設置してあるサイネージでは、ほぼポスターと変わらないものが多く、両者のギャップは非常に大きい。
JR東日本のトレインチャンネルでも、最初の頃はオリジナルコンテンツを工夫していたが、最近は8割方がテレビコマーシャルのような別動画の流用であるという話も耳にする。テレビコマーシャルが立派な映像を流しているのは制作にお金をかけているからだとすると、予算が無いところで魅力的なデジタルサイネージは無理なのだろうか?

こんな疑問を乗り越えるために、始めるシリーズ②ではコンテンツ再利用の契約条項のことや、始めるシリーズ④では売場に近いところでもコンテンツ作成をすることを提案した。つまりお店の中の非常に限られたスタッフにサイネージの企画・制作・運営を押し付けることは無理難題であって、サイネージ導入の話が持ち上がったとしても、当事者はその大変さを察するから導入に二の足を踏むということもあるだろう。実際に数年前にスタンドアロンのデジタルサイネージを導入したものの、コンテンツの入れ替えはできず、効果も有るのか無いのかわからず、そのうちにハードウェアが不調になって、デジタルサイネージを撤去してしまったというところも結構多い。だから導入後の運用面の面倒を見てもらえるようにならないと、巷での広範なデジタルサイネージ普及は起こらないだろう。

 

幸いなことにネット・クラウドの時代になったので、しばしばお店に足を運ばなくても、離れた会社からのサービスとして上記のような面倒見はできるようになっている。そもそも動画であれ印刷物であれ、それらが企画・制作されているプロの世界ではとっくの昔にネット利用がされていて、消費者にメッセージを提示する広告や販促の段階のネット化が遅れていたのが、やっと全体がネットでつながるようになりつつある。これはすでにスマホやタブレットを日常使っている人からすると、エッ!というほど前時代的に思われるかもしれないが、こんな時代錯誤が起こるのはネット経由で広告・販促のお手伝いをする業者があまりにも少なかったからだ。いいかえるとこれからネット・クラウドの活用で、今まで手が回らなかった少人数のお店でもデジタルサイネージの運用が可能になると思っていただきたい。

 

お店がデジタルサイネージ活用に関してやりたいことの代行というのは、いわゆるアウトソーシングにあたり、毎月いくらかの費用はかかるものの、今まで発注していた広告・販促物の見直しや、社内でのそれらに関る内部コスト、今までできなかったことが解決できるメリットなどを総合的に判断すれば、新しいデジタルサイネージは決して余計に費用がかかるものでもないはずだ。むしろ出費が抑えられるように、社内の担当は何をして、どこを外注するのかを上手に切り分けることが重要であって、そういった相談にも乗ってくれるところに、運用面のアウトソーシングをするのがキモになるだろう。

 

数年前のデジタルサイネージ導入は、とりあえず入れてから考える、という面が強かったように思うが、これからは商品サイクルに合わせた年間の目標を定めて、コンテンツの追加・更新という運用を含めた月次計画をたてて、それを社内担当・アウトソーシングの両者が相談しながら分担して進めていくことで、広告・販促の届かなかったところを埋めていくことができる。導入の規模として考えると、電光看板(参考)でも毎月のリース料がかかっているだろうから、何店舗かがまとまるのであれば、その発展的リプレースとして、ネット集中管理のデジタルサイネージのアウトソーシングが割にあうのではないか。