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2018.12.6

大きなお世話、に注意

昔から、コンサルティング営業とか提案営業とかいわれ、客先のビジネスの助けになるようなストーリーをからめて自社製品やサービスを売り込むことが行われている。もっと進むと『ソリューションを売る』というような顧客の問題解決に踏み込むビジネススタイルがある。しかしあまり提案の風呂敷を広げすぎると逆効果になるだろう。「いったい何の権限があって、人のビジネスに口出しするのか?」と思われてしまうからだ。

そもそも提案営業の基本は顧客をよく知ることから始まるもので、よく知りもしないで押し売り提案しても無駄である。他社のサクセスストーリーやコンサルタントの講義などで見えないのは、どのように顧客と接して会話し、情報を整理しているかのところであって、そこを割愛した話を聞いてそのあとのソリューションの部分だけに「なるほど」と思っていまうことには注意しなければならない。

どこでもお客さんの接待はしていて近況はつかんでいるのだろうが、それと情報分析は別である。お客さんの同業社、特に競合社がどういう状態で、何をしようとしているのかなども客観的に抑えておく必要がある。おそらく最も顧客の意識の中に強くあるのが競合との差別化のことだろう。つまりお客さんがなぜそんなことを言っているのかの意味が理解できるような情報の下地をもつことである。

 

大きなお世話にならない提案というのは、起承転結の『起承』の部分において、顧客の心の内を代弁するようになっている必要がある。言い換えると、起承の部分で顧客が「そのとおりだ。ウチのことをよく理解してもらっている」と思ってもらえれば、その先の転結の提案部分も耳を貸してくれるが、最初の起承の部分で、「ウチの事情も業界の事情も知らんくせに、勝手なことを言っている」と思われると、その先の提案がいかに優れたものでもウソ臭いものに思われてしまう。

 

顧客の競合社のことを露骨に表現しなくても、顧客が競合社のことを思い浮かべるようになっていればよい。そのような要素を提案に入れるためには、当然ながら顧客と競合社の比較研究をしなければならない。ただそれは競合社を負かすという視点ではなく、それぞれの進む道がずれている場合も多いので、各社の個性を伸ばすという視点の方が無難である。もしかすると競合社ともビジネスをする日が来るかも知れないからだ。

 

 

 

2018.11.29

LEDのサイネージ

デジタルサイネージの大型ビジョンというとLEDビジョンが鮮やかで屋外でもよく使われている。LEDビジョンは昔は女工さんが100万個とかのLEDをはんだ付けしていたのが、今はタイルのようなブロック構造になっていて、ロボットが組み立てている。YouTubeに製造現場の動画があったので引用しておく。

これと違うやり方がLED Strip をつなげたもので、製造工場の組み立て工程ははるかに簡単なものとなり、製品も平米あたり何万円かになってしまう。また、透過型とかシースルーといわれるような使い方ができることも書いた。ただいわゆる解像度的には1dpi~4dpi程度なので、あまり狭い空間での映像表現には向かない。店頭POPとかイルミネーションとかが適しているだろう。

LED Strip でもLEDがテープに直交して取り付けられているSide Bar の場合は、テープの間隔が狭くできて解像度は向上するので、より映像には向いたものとなるし、シースルー効果も高くなる。LEDのSide Bar を透明なプラスチックの枠にタイル/ブロック構造に組んだものが、軽いので扱いやすく、実装すると上の写真のようなものとなる。

 

ただ映像が流せる場所でも、通常のサイネージのHDMIとかVGAの映像信号をそのままもってきて使うわけにもいかない。LED Strip には画像・映像の1ラインづつをシリアル転送しなければならない。データ構造は単純なので、画像データからの変換は安いラズパイ(Raspberry Pi)やアルデュイノ(Arduino)でもできるのだが、HDMIのようなフレームレートでの表現はできないだろうから、かなりコマを間引いたパラパラ漫画の上等のような映像になってしまうだろう。

このコントローラーはみなさんまだ開発途上で、安直に使えるものは少ないかもしれない。LED Stripが1本ならばアルデュイノでできたとしても、1辺が何メートルの映像となるとLED Stripが何百本になり、それ専用に開発されたドライブ装置が必要となるからだ。

時代の流れとして、LEDブロックからLEDストリップへの移行は必然のように思える。またLEDストリップは自動車への装着に次いで、家庭などのLED照明も変えつつある。つまり従来の電球や蛍光灯を外して付け替えるようなものではなく、建材とか天井材そのものが発光し、それがコントロールできるという取り組みもされている。これも注目すべき分野になるだろう。

2018.11.23

LED Strip

街にも住宅にもクリスマスのイルミネーションが付き始めているが、これにもいろんな流行り廃りがある。豆電球の時代には夜空に星が瞬くごとく明滅する電飾がよく使われていたが、LEDになってしだいにネオンサインのようになりつつある。

さらに近年は自分で自由なイメージ表現ができるような、LEDストリップが作られていて、amazonでも売っている。

これは両面テープで貼り付けるような目的なのでテープの部分が黒ベースだが、透明テープを使ったものはカーテン状にしたものも売られている。

こういうのを使って大型のLEDビジョンを自作している動画がYouTubeにはあがっているくらい、簡便に加工や設置ができるし、電気工事も普通の家庭のもので可能になっている。コントローラもラズベリーPiなどの安いものを使い、スマホからWiFiで操作する動画もYouTubeには多くある。街角映像ではインドのものが多いように思える。

 

その仕組みは、RGB3色のLEDと、それをコントロールするICを、5ミリ角とかのサイズに一体化できたからである。

これにより、ちょうど昔のテレビの走査線のような信号をLEDストリップに送れば、画像の1スキャン分を表示できるようになるので、走査線の数だけLEDストリップを並べると、巨大なテレビのようなものが仕上がる。簡易防水のものは屋外にも使えるが、そのままではあまり耐久性はないと思う。もともとの設計がクリスマスのような臨時設営に合わせてあるからだろう。でもガラスの内側に貼れば大丈夫だ。

この写真はおそらく1インチピッチの目の粗いもので、十分に透けて見えるが、もっとピッチをつめて数ミリおきにLEDを並べたものもある。

こういう技術を使って、あらかじめ小ウィンドウのガラスに簡単な内装工事で取り付けられるようにユニット化したものが注目を集めている。YouTubeで、『シースルー LED』『透過型 LED』で検索するといろんな設置例をみることができる。

参考:https://www.facebook.com/photondynamix/