コンテンツは誰が作る?

前回紹介したデジタルサイネージの本では、サイネージ分野を3つの業界から見ている。それらがデジタルサイネージコンソーシアムの核でもある。

あえて言えばエンドユーザーというか、サイネージを使う主役のことは外して議論している感があった。JR東日本などではデジタルサイネージは定着しているが、すでにマスメディアに匹敵するようなものになったことを書いた。ドア上の場所は運行情報を流す場所であったわけだから、実際にはJRが主役のはずで、JRの考え方とか利用の予定を聞いてみたいものだ。

きれいな広告は出るようになっても、人身事故や天候不良での遅れの情報、代理輸送案内などはサイネージで出るようになるのだろうか? 夏には高円寺阿波踊り、錦糸町河内音頭などの行事があるように、もし各駅を中心にイベントを開催していて、その情報を流したいとなったら、沿線においてサイネージを使った案内に便宜を図ってもらえるのだろうか?

 

デジタルサイネージの別の本に、『儲けを生み出す!魔法の映像看板 デジタルサイネージのすごい広告効果』というのがあって、そのp164には、『●コンテンツは店のスタッフがつくるのがいい』という文がある。

「映像看板のコンテンツは、店の販促戦略に合わせて時々刻々変えていく必要がある。そうなるとコンテンツをつくるのは、そのときどきの店の環境がわかっている人、つまり店のスタッフがベストだ。」ということで著者の会社では導入実験などを除き、基本的にコンテンツ制作を店側に任せ、その素材提供とかサポートに徹するという姿勢をとっているという。

それが可能なのはネットの利用とPhotoshopなども含めてパソコンで誰でもどこでもできるからで、オペレータを派遣している例はないし、リモートコントロールもほとんど行っておらず、「広告制作の主役は店である」という理念があるという。

 

このことは全く異論がなく、そうでなければ実際には役に立たないと思うが、それができるところはすでにデジタルサイネージでもネットのマーケティングでも行っていて、これから営業をするとなると、オウンドメディアに関しては自信のないクライアントを相手にすることが多いので、担当者の育成が鍵になる。

それで思い出したのだが、あるところがナイトクラブのチェーン店のWebを受注して店長Blogを目玉にしようとしたことがあった。とはいっても放っておいてBlogを書いてもらえるわけではないので、Web会社の営業は深夜の閉店時間に店を訪問して、店長一緒にBlogをどう書くかの相談にのっていた。そこまでするのはどうしてもこの事案を成功させたかったからだが、ずっと続くとなると営業の体がもたない。

 

現実のクライアント事情をかんがみると、素材提供も重要だが、最初の半年なり1年なりは、月間いくらかのサポート料をいただいて、手取り足取りでコンテンツ制作能力向上をお手伝いします、というビジネスがあってもいいのではないかと思う。

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