ビデオ信号のコネクターや規格は時代とともに進展してきているので、複数の機器をつないで使う時は、結局いくつもの違うコネクターの変換器とか変換ケーブルが必要になる。各コネクターの規格についてはWikipediaなどを見ればわかるので省略するが、時代の変遷という点では以下の図のようになる。HDMIとDisplayPortのケーブルは似ているので要注意だ。
ただし、HDMIやDisplayPortはこれら以外にスマホやタブレットに使うミニとかマイクロのものが複数あって、その大きさの変換もいくつか用意しなければならないので結構大変だ。
上記の変遷は技術の進歩によるもので、当然ながら後からできた方が機能が高くて、それ以前の規格をカバーしているはずだが、なかなかDisplayPortは広がらず、HDMIが主流になっている。両社の変換器や変換ケーブルも必須だろう。
USBを差し込んだりWiFiで個々のディスプレイに映像を送っているものはよいのだが、STBからディスプレイにケーブルで映像を送っている場合は、設置と共にケーブルの引き回しの課題が生じる。
例えば上の写真のように、どちらからくる通行人にも見てもらえるように背中合わせで両面に設置するとか、店舗の出入り口が複数ある場合には、同じ画面を出したいのでSTBからのケーブルを分配器で複数にわける。
またデジタルサイネージだけでなく、テレビ(ビデオ)やパソコンの出力も映したい場合には、セレクターが必要になる。これらは家庭で使うような1000~何千円の安価なものと、業務用の高いものがあって、とりあえずの実験では安価なものでよいだろうけれども、モノによっては相性が出てしまって、接続する相手によってうまくいったり、いかなかったりする場合があるので、安価なものは異なる種類のものをいくつか用意しないと、問題が起こった場合の切り分けがやりにくい。
以上の小物よりも若干高価なのが、ケーブルを延長するエクステンダーで、下記のような安いものでも(VGAやDVIなら型落ちで安い)2~3万円はするだろうし、業務用なら10万円以上する。これらはLANのケーブルを使って伸ばすので安物でも50メートル、業務用なら100メートル以上可能なものがある。店舗が2つの道路に面しているとか、2フロアに置きたい場合などに使う。
いくらLANケーブルなら扱いやすいとしても、どうしてもケーブルで延長しなければならないところは最小限にしたいから、もし離れているところが複数箇所あるなら、無線で飛ばす方式がふさわしくなる。