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2018.2.16

サイネージの動き    コンテンツシリーズ④

テレビコマーシャルや販促ビデオを基にしたデジタルサーネージは当初より有った。ビル壁面のLEDビジョンとか、スーパー・ホームセンターの棚にあるデジタルフォトフレームみたいなものである。またJR東日本のトレインチャンネルも次第にTVCFのようなスタイルが主流になってきた。これらを真似て、カラオケのイメージ映像のようなものをデジタルサイネージに垂れ流してしまったりは、していないだろうか?

一方でブランド品の店舗装飾のような場合は、紙のポスターのような『キメ写真』をバーンと大画面に出すようなものがある。この分野はデジタルサイネージになっても同様で、『キメ写真』を中心にしていろいろなイフェクトをかけて動画のようにすることで、ある雰囲気を出しながら、紙のポスターよりも着目度が高いものに仕上げている。美容院とか美術館などにも応用が効く方法である。

今日では動画を撮ることも簡単になったのだし、何も写真や静止画など使うことは無いのにという見方もあるだろうが、映像制作のプロがするのならともかく、尺の短いものでピシッとキマッたシーンをとるのも大変なのである。

紙のポスターを作る場合には、モデルさんの顔を中心に扱うのか、姿態を中心に扱うのかというのは、レイアウト上どちらかに絞らなければならないが、デジタルサイネージなら、①顔から姿態へ ②姿態から顔へ と視線の移動を簡単に作り出せる。映像制作と違ってモデルさんに何度もやってもらう必要はなく、むしろカメラマンは『キメ写真』にさえ集中してもらえばよい。その後は何らかのストーリーを作って、装飾品なり時計なりアパレルなりの商品やブランド名などにつなげていくのがデジタルサイネージである。

 

①にするか②にするかは、何を訴えるかによって変わるだろうが、いずれにせよ『キメ写真』をより印象深くする手法でもある。こういうビジュアルコンセプトをさらに深化させるところに動画を使い、それは沢山撮るということではなく、例えば、「まばたき一つ」「髪がふわり動く」「口元がゆるむ」「頬に笑みが」などわずかな動きをきっちり再現するだけで、見る人がドッキリ・ハラハラのキラー映像に仕上がるかもしれない。ちょうどTVCFのエッセンス部分の何秒かをぐ~っと延ばしたようなものなのだろう。

 

以上のことを言いかえると、忙しい映像のTVCFと違って、わずかな動きでも人の目が引き寄せられることを利用した映像作りがデジタルサイネージにはあるということだ。

実は人の目は図のように左右で180度ほどの視野をもつにも関わらず、本の文字を読むようなことが出来るのは中心の5度ほどしかなく、殆どのところはぼやっとした解像度しかない。しかし解像度が低いから鈍感というのではなく、自分の視野の中で起こる変化には機敏に反応できるようになっていて、横から何かが飛んできたとか、部屋の隅でゴキブリがカサコソ動いたようなことは検知する。だから街を歩いている時に、自分の向かっている正面ではなく、路傍にあるデジタルサーネージがちょっと動いているな、ということにも気付くことにもなる。

 

そしてデジタルサイネージに気付いてもらったあとはコンテンツ力の勝負になるので、『垂れ流し動画』で終わってしまうのか、『キメ写真・キメ映像』になっているのかで、お客さんを引っ張る力に大きな差が出てしまうだろう。

 

2018.2.9

サイネージのサウンド    コンテンツシリーズ③

すでに街のあちらこちらに動画のデジタルサイネージは設置されているので、画面が動いているからというだけで人の視線をひきつけられるものではない。だからといって動画の広告でよくみかけるものに、画面がゆるやかに遷移しているのに、無意味にうるさいBGMをつけて、人の気を引こうとしてものがあって、だいたいこういうのは印象がよくない。
強引な呼び込みみたいなものだろうか。店頭やイベント会場でも大きな音を出していると隣近所から文句が来ることがある。そういうことを配慮してか、デジタルサイネージの設置場所によっては音を禁止していて、せっかくBGMを作っても無駄になる場合がある。むやみに必然性のないBGMは付けるべきではないだろう。

 

しかしずっと音が出っぱなしのBGMではなくて、ナレーションを適切にいれるくらいなら、それほど周囲に迷惑にならずに、人が「おやっ!」と思って振り向いてくれる可能性はある。これも程度問題なので、設置場所にふさわしい語り口にしなければならないだろうが…

サイネージの動画がスルーされがちな場所においても、人の語りかけが聞こえたなら、通りがかりの人に認識してもらいやすい。つまりサイネージの画面の遷移とシンクロさせるように音でメリハリをつけるということである。

また画面が変わる際に効果音のジングルをいくつか決めておいて、それを使いわけることが行われる。語りとジングルによるメリハリで盛り上げていくのは、「さあ正解は!ジャジャーン」みたいにクイズ番組などでよく見受ける光景だ。

BGMの話に戻って、音楽をバックに流す効果というのは、サイネージの流れを分かりやすくするとか、リズム感をもたせることで、伝えたい内容をより高度に演出することが目的のはずである。

これは音楽の構成にそった映像つくりをすれば、両者がシンクロできるともいえる。つまり、前奏-16小節(例えばの話し)-後奏、のようなことを意識して、絵コンテも4小節x4というように設定したとして、絵コンテの展開を例えば、「えっ!」「ほんと?」「まさか」「行かねば!」、という4段階にわけて、音楽に乗せて映像も切り替えていき、映像のスレッドの尺も4小節づつの繰り返しにすれば、リズム感を産みだせるとともに、映像に対してナレーションとか掛け声やジングルもシンクロさせやすくなる。

そして、ナレーションの重要部分や掛け声のところは、映像の中にも文字化して出しておけば、たとえ音が出せない場所でのデジタルサイネージでも、無理のない流れでリズム感をもった映像にしやすい。

無音でも通用するが、音がだせたらもっと効果的、という作り方がよいだろう。

 

2018.1.26

情報の寿命について  コンテンツシリーズ①

以前JR山手線の新車両が車内の広告をすべてデジタルサイネージにして中吊り広告を止めるという話があった。中吊りはだいたい1週間程度で入れ替わるのだろう。中吊りを無くそうという話は、電車の運行中に紙を付けたり外したりする作業が不要になるからだったが、実際には中吊り広告は無くならなかった。現実としてはドア横の貼紙広告も残っているし、車体にラッピング広告をすることもあるように、人件費云々は広告代でまかなえる構造だから、中吊りの問題も作業負担が本当の問題ではないと思う。

中吊りでよく目につくのが雑誌広告で、これは発売日のあたりだけ必要なものだ。つまりメッセージの寿命は短い。広告のビジネスを拡大していこうとすると、中吊りの印刷や付け外し時間をカットして、紙では不可能な短期間の広告を開発していくことが狙いであったはずだ。
これはヨーロッパで駅や交通機関のデジタルサイネージが非常時の緊急誘導のインフラとして考えられた経緯からしても当然の考えで、究極のデジタルサイネージは放送のようにいつでも自由にメッセージが出せるようになることだと思う。これはネットの時代になったことで、電波の許認可などなくても、だれでも何処へでも情報発信できるのだから、紙の中吊りスペースの有効活用として、いずれデジタルサイネージ化する日は来るだろう。

 

交通機関の場合は鉄道会社系列広告代理店がメディアとしてデジタルサイネージを提供しているので、メディア利用料金のビジネスでしかないのだが、店舗や施設が自分で設置するデジタルサイネージは、自分のビジネスを助ける広告・宣伝・販促・案内・通知などに使われている。この分野も以前は紙や電波媒体を使っていたものを、もっとタイミングよく情報発信することが、デジタルサイネージ導入の理由になっている。つまり情報の差し替えを容易にできることがサイネージの最大の利点なのだが、それほどコンテンツが差し換えられているサイネージはなかなかお目にかかれないのが実情である。

食堂などで「冷やし中華はじめました」という貼紙やポスターが初夏に掲げられると、人の心は引っ張られる。掲げるタイミングは「ちょっと蒸し暑いな」というところだろうが、一体いつ取り外すのだろうか? こういう貼紙は食材の納入業者が持ち込んでくるので、次の新たな貼紙が来るまで前のが貼られているのではないだろうか?

だがデジタルサイネージもこういう状態を引き継いでいたのでは活用しているとは言い難い。紙のポスターでは不要になったものを外して来年にとっておくことはないだろうから、その場限りの情報発信になってしまうが、デジタルコンテンツなら1年経つとそれぞれの季節のコンテンツが積み重なっていって、来年はまたそれをモディファイして使いまわすことも可能なはずだ。そういうことで、年間通じて途切れない販促ができるようになるだろう。

 

ポスターや貼紙のマズイところは、もう期限切れになったキャンペーンのポスターが残っていたり、場合によっては何年か前の色褪せたポスターが掲げられていたりして、情報の寿命がなくなった後も外し忘れがちなところだ。外さなくても店に損害はないと思うかもしれないが、実は店の印象を悪くしているものなのだ。店回りの掃除や整理整頓をするのと同じように、お店の発する情報も賞味期限が切れていないかどうかを顧客目線でチェックする必要がある。

2018.1.19

効果とは? 始めるシリーズ⑥

広告・宣伝・販促 似ているが少しづつ意味合いは異なるが、はっきり区別できないところも多くあり、デジタルサイネージでもこの3つの要素は混在している。
販促ではどれだけ売らなければならないか、という目標がはっきりしている。商品を仕入れた数と売価の関係は、需給の強弱で変わっていき、アウトレットのような売れ残りになると、原価でも捌いてしまわないと、逆に管理コストや廃棄コストがかかってしまう。これは現場の課題になっている。
宣伝というのは元々は「売り文句」のようなもので、商品を適切にうまく表現できるといいが、嘘や大げさな表現をすると、消費者の誤認を招き被害が発生する恐れがあるとして、法律で取り締まられてしまう。不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)その他宅地建物取引業法第32条、特定商取引に関する法律第12条、医薬品医療機器等法第66条などなど、誇大広告の規制がそれぞれの分野にある。これはどんなメディアを使おうとも共通したことだ。
広告とは紙や電波やネットなどの広告媒体を使って、商品について消費者に期待をいだかせたり、会社の社会的役割を認識してもらったりする。どういう対象にどういったメッセージを送るかという問題でマーケティングに近い。

デジタルサイネージの効果を考える上で、販促は非常にわかりやすい。株や相場のような値動きが不断にあるものでは、いちいち紙に書いて貼りだしていては間に合わない。それに似たことが販売の現場にもある場合、例えば商品在庫やホテルの空き室が残りどれだけだとか、タイムセールでどれだけ値下げをしているかのような、紙ではできなかったことがデジタルサイネージでは可能になる。

しかし売場の刻々の変化に応じて値段を決める仕組みは人が作っておかなければならないし、その設定の上手下手で売り切り出来るかどうかも決まるだろう。だからデジタルサイネージにタイムセールの告知をするデザインやキャッチコピー、写真などは事前によく考えて制作しておかねばならないが、そのグラフィックスのクオリティで効果が出るとかは言い難い。

 

つまり表現とタイミングとを組み合わせた使い方で効果が出るかどうかが決まるはずだ。デジタルサイネージは事前にいろんな表現・表示物・メッセージを仕込んでおけるので、どのタイミングでどういう表示をしたらいいのか、というところを現場で考えなけれならない。

例えば、夜には居酒屋だったりバ―の営業なのだが、昼間はランチを提供する場合は、店の表のスタンド広告にデジタルサイネージを使って時間帯でメニューを切り替えるようなことが行われている。看板の架け替えをしているといえる。ただこれだけで売上増進が期待できるのだろうか? さらに工夫をするとすると、昼のランチのお客さんに夜の営業を宣伝するとか、逆に夜のお客さんに昼の案内をするような、クロスセルを店内のサイネージで行うことが考えられる。そうすることで昼夜共に来てくれるお客さんが増えたかどうかを見るのが効果測定になるだろう。

 

店舗でも何らかの販促に関する仮説をたてて、サイネージで一定の時間帯に宣伝して、その効果をリアルタイムPOSの売上集計でチェックすれば、サイネージのどの部分が効果があったのか無かったのかというのが推測できる。

いいかえると来客数や売上げの増減をあらかじめ測っているところにデジタルサイネージをおけば、両者の関連が把握できるようになる。だから、試行錯誤を重ねてデジタルサイネージの上手な使い方が習得できて、効果があったかなといえる段階に到達するだろう。これはサイネージであれポスターであれアナウンスであれ、同じことのように思える。ダイエットをするには毎日体重を測ってカレンダーにつけることが重要で、意識するようになれば自然に体重コントロールができるのと似ている。

 

2017.8.18

デジタルサイネージディスプレイの水対策レベルについて

こんにちは。サイネージネットワーク第三ブロック 株式会社ナガイアルテス営業担当の奥山です。

 

 

今回はデジタルサイネージ屋外用ディスプレイの防水性についてです。

 

 

屋外用ディスプレイには当然、雨天や防塵の対策加工が施されております。その表記としては「防雨・防滴・防水」等があります。防雨・防滴とは上方向からの水濡れには対応していますが、側面からの雨やホースによる水掛等によって、内部への水の侵入の可能性がございます。防水の表記があるものは、側面・下方向からの水濡れや強めの風雨にも対応でき、防塵性も高く高品質といえます。

 

 

とはいえ、防雨・防滴の表記製品でも、メーカー側で十分な水濡れ試験を行っていますので、台風といった極端な天候下でなければ実用上の問題はありません。

 

 

防塵・防水機能の水準は「IP」という表記をいたします。詳しい情報が記載されたサイトを紹介いたしますので、ご覧になってみてください。

 

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20080702/1016321/?rt=nocnt